プリザーブドフラワーとは?
プリザーブドフラワーとは、花や葉を容器に沈めて特殊な液を吸わせてから、乾燥させることで枯れなくなった魔法のお花です。
例えば、プリザーブドフラワーなら四季に関係なく1年を通して春のお花を楽しむことができます。冬の寒い時期に春の花を楽むことができるなんて素敵ですね♪
このページの目次
プリザーブドフラワーの概要
プリザーブドフラワーは、花や葉を特殊液の中に沈めて、水分を抜いて作られます。一時期、日本国内では、ブリザードフラワーという言葉が広まっていましたが間違いです。よく液体窒素などで花を凍らせると、カッチンコッチンになるので、そのイメージから来たのかもしれませんね。
プリザーブドフラワーのプリザーブドとは、英語表記にすると「Preserved」となり、保存、貯蔵の意味です。プリザーブドフラワーは水を与えない場合であっても保存環境が良ければ、長期間に渡り、美しい状態を維持することが出来ます。これが名前の由来です。
プリザーブドフラワーの特徴
プリザーブドフラワーには生花や、ドライフラワーにはない素敵な特徴があります。
- 適切に保管すると長期間楽しむことができます。
- 水やりなどの手間が必要ありません。
- 生花に近い見た目を楽しむことができます。
- ソフトな手触りを楽しむことができます。
- 生花にはないカラーバリエーションを楽しむことができます。
- 花粉などの心配がありません。
豊富なカラーバリエーションを楽しめるのはプリザーブドフラワーの大きな特徴です。
適切に保管することで保存期間を伸ばすことができます。
- 水をかけると色落ちする場合があります。
- 湿度が高いと花の劣化が早く進みます。
- カーテン等の布地に長期間接していると色移りする場合があります。
- 直射日光、強い光を当てると色落ちします。
- 花の種類が少ない。
高温多湿に弱く花びらが透明化したりひび割れが発生する場合があります。
プリザーブドフラワーの歴史
プリザーブドフラワーは、1991年にフランスのヴェルモント社がドイツのベルリン大学と1970年代の終わりから10年にもわたる歳月をかけ共同研究の末、「長寿命の切花製法」という特許保存技術を発表をきっかけに有名フローラルデザイナー、ケネス・ターナ、クリスチャン・ドルチェなどのアーティストが作品を出し瞬く間に広まりました。
但し、ヴェルモント社が起源という訳でなく、薬局でグリセリンを購入して製作する趣味は、昭和期からあったそうです。
花の都といわれるだけのことはありますね。余談ですが外国人旅行者数も2013年現在で1位だそうです。フランスは凄いですね〜。フランス本国の「ヴェルモント本社」ホームページはこちらからご覧いただけます。「ヴェルモント・ジャパン」のホームページはこちらからご覧いただけます。
プリザーブドフラワーの日本国内での歴史
日本でプリザーブドフラワーが紹介されたのは1993年にデパートなどで紹介されはじめ、その後、ケネス・ターナーなどが雑誌で紹介したのをきっかけに、フラワーデザイナー、ブライダル業界に広まりました。
1997年前後から、ヴェルディッシモ、フロールエバーが日本に上陸してきました。2003年2月には、ドライフラワーの大地農園が国内初の自社開発プリザーブドローズを発表しました。国内では、ヴェルモント・フロールエバー・ヴェルディッシモ、大地農園がプリザーブドフラワー花材の四大ブランドとされています。
ドライフラワーとの違い
プリザーブドフラワーはドライフラワーと違い、花の水分を抜いたあとに色素、グリセリンを吸わせて作りますので、 生花のみずみずしさや、柔らかさを保ったまま長く楽しむ事ができます。さらに、染料を使うため自然にはない色合いまで楽しむことができます。詳細な製造方法はメーカーによって違いますが、ドライフラワーに比べて生花に近いみずみずしさが最大の特徴と言えます。
プリザーブドフラワーの種類
プリザーブドフラワーに適している花は、花びらが多い、または花びらがはずれにくい花で、種類が少なくなっています。加工が難しく破損してしまうためと言われていますが、技術の進歩とともに、新素材がどんどんと増えています。
バラ、カーネーション、シンビジウム、デンファレ、カラー、ジャスミン、ダリア、アジサイ、カスミソウ、アイビー、ユーカリ、レモンリーフ、ベアグラス
プリザーブドフラワーは生花にはない豊富なカラーバリエーションを楽しむことができるので、種類の少なさを豊富カラーバリエーションで補うことができます。カラーバリエーションはプリザーブドフラワーの大きな特徴です。
海外での呼び方
海外では上記 Preserved flowers の他に、Flower preservation や Floral preservation という言葉が使われています。